中小企業で数店舗の眼鏡屋をやっていました。今は廃業してありませんが、当時、1店舗社員1名で、あとはパート、アルバイトで運営していました。
主婦パート、フリーター、学生などコンビニと変わらないシフトでやっていたので、実労働が8時間まで、週40時間までで組んでいました。
ただしどうしても、急な病気、急用、冠婚葬祭、子供がインフルエンザなどで交代することがあります。商業施設の中にあったので、簡単には休めません。
1日8時間を超えて働く場合、通常1.25倍の時給になりますが、一切払っていませんでした。
この問題としては、まずパートアルバイトの人たちが、自分たちも残業代で1.25倍の時給がもらえることを知らないため、それをいいことにそのまま通常に時給で1日9時間、10時間と勤務させていました。
途中で入ってきた従業員に指摘されたこともありましたが、社長に労務管理について相談すると、「おれも払いたい。ただ今の売り上げではその余裕はない」と、訳のわからぬ理由で、割増をつけていませんでした。
そのスタッフは、あきれて辞めていきました。
給与計算は外部委託でしたが、委託している先も、指示通りにしかできない、指示通りにやっている、と社長に指導する事もありませんでした。
働く側の知識不足を良いことに横行している事実は、ほかでもあるかもしれません。
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